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スバルと三菱自動車、マツダ、スズキの売り上げと営業利益の推移をグラフ化しました

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アベノミクスからの円安で好業績を継続している自動車メーカー。トヨタ、ホンダ、ニッサンを和製ビッグスリーと呼ぶことがあり、そちらの業績が大きく報道されがちです。今回はそれ以外のスバル(富士重工業)、三菱自動車、マツダ、スズキの業績に注目してみました。ビッグスリー以外もなかなかの好業績ですねー。

スバルは国内最下位から急上昇

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2011年、スバルは国内の自動車メーカーで売り上げは最下位でした。しかし、2013年から売り上げが急上昇。今やマツダやスズキと同規模にまで成長しています。一方でスバルと最下位争い演じていた三菱自動車は一人寂しく2兆円前半を推移しています。これでも2016年まで過去最高の業績ではあったのですが、燃費偽装問題が発覚し、売上は減少傾向になってしまいます。もはや三菱自動車の1人負けです。2017年からはルノー・ニッサングループの傘下で再建を目指します。

営業利益はスバルが圧倒

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利益が拮抗していた3社ですが、営業利益を比較するとスバルの1人勝ちです。マツダとスズキはスバルと同じ売り上げ規模であるにも関わらず、営業利益はその半分しかありません。マツダとスズキの営業利益を足してスバルの営業利益になるわけです。すごいですね。それだけ利益率が高いというわけです。実は利益率だけで見ると、スバルはビッグスリーすら凌駕しています。一方で、三菱自動車は営業利益でも1人負けです。各社が数千億円の利益を上げる中、2017年は三菱自動車は1人だけ赤字の見込みです。燃費偽装問題は本当に大打撃だったようですね。

なぜスバルがこんなに成長しているのか

実はスバルは2008年に軽自動車の開発販売の撤退を発表し、経営資源を普通車に集中させました。それと同時に実施したのが自動車の大型化。これが北米でウケて売り上げを一気に伸ばしました。当時はリーマンショックで各社北米で大きく販売台数を減らす中、スバルは売り上げを微増させました。売り上げを伸ばしたのはスバル以外は低価格攻勢を実施していた韓国勢くらいでした。

そして2012年、日本で政権交代が起きます。第二次安倍政権の誕生で日本円は米ドルに対して大きく値段を崩します。一時1ドル75円だったドル円が、1ドル120円まで暴落しました。単純にアメリカで同じ台数を売っても売り上げは2倍近くになります。

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特にスバルは販売台数の半分以上を北米で稼いでいるので、その恩恵を最大に享受したのかもしれません。

しかし、スバルとマツダ、スズキの売り上げがあんなにも拮抗しているのは驚きですね。トヨタとホンダ、ニッサンがビッグスリーであるならば、スバルとマツダ、スズキはミドルスリーでしょうか。ビッグスリーに負けずに日本経済を牽引していってもらいたいですねー。