ぺぷしのーげん

大企業からスタートアップに転職したアプリケーションエンジニアのブログ

離職率が高い企業がブラック企業とは限らない。むしろ低い企業のデメリットにも目を向けるべき

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こんにちはKeitaです。就職四季報なんかで新卒離職率という指標がありますね。新卒入社した社員が3年で辞める割合のことなんですけど、これが50%を超えている会社とかもあるんですよね。それブラックなんじゃないの?とも思うわけですが、会社も良くその数字を公表するよなと笑。ただ、場合によっては離職率高さはメリットもあることがスタートアップに転職して感じたのでメモ書きしておきます。

 

離職率が低い会社にいたとき

僕が新卒で入社した企業は新卒離職率が低い企業でした。一般的に30%が平均と言われていますが、10%にも満たなかったのではないかと思います。そのため、平均年齢も40代半ばという状態でした。離職率が低い上に氷河期世代の採用抑制したため、平均年齢が高止まりしているわけです。社内では40歳でも若手の扱いでした。企業によっては30前半で中堅扱いなんですけどね?実はこれが1つのデメリットでもあります。

離職率低いと自分が若いと勘違いする

というのも、40歳でも若手扱いなので、いつまでも自分は若手という意識になってしまうのです。事実僕もそうでした。40歳で若手ですから、28歳や29歳は新人です。仕事はちゃんと一人前頂いていましたが、裁量権を手にするにはあと10年はかかるなーという感じ。しかし、ちょっと社外に目を向けてみると、28や29歳は決して新人ではありません。

  • 村上太一 25歳でマザーズ上場
  • 佐藤航陽 29歳でマザーズ上場
  • 藤田晋 26歳でマザーズ上場

20代で上場企業の経営をしている人間だっているわけです。上場していなくても経営者だったり、役員だったり、管理職だって人も大勢いるわけです。それに気づかず井の中の蛙で自分は新人という意識を持たせる危険性が離職率の低さにはあります。大企業だと新卒採用の絶対数こそ多くても、離職率が低いため直属の後輩は何年もやってこないというのも良くありますし。

誰も辞めないので、離職が怖くなる

離職率が低い会社の場合でも離職する人はいます。しかし、離職率が低いので、辞める理由はネガティブであることが多いです。

  • 会社に不満がある
  • 精神的な病気

ポジティブなのは寿退社くらいでしょうか。このため、僕が人事に辞める理由を伝えたとき、

そこまで自分のキャリアを描いて、将来設計をして、理由を答える人は珍しい。そこまで言うなら応援するよ。

とまで言っていただきました。それほどまでに会社を辞める人はネガティブな理由の人が多いので、退職イコール悲しいことということから、怖いこと、恐ろしいことと連想している気がします。もちろん仲間が去るという意味では悲しいことなのですが、去るというより、脱落するというニュアンスが強いんですよね。離職は脱落することであり、その後の将来は暗いという印象が強いので、大企業でも退職ではなく自殺を選ぶエリートなんかも現れるわけですね。

 

離職率が高いというのは流動性が高いということ

転職して入社した今のスタートアップは伸び盛りなので離職者はいません。が、フリーランスのエンジニアも多いので、そこは結構入れ替わったりします。前職と比べると圧倒的に人材の流動性が高い職場なわけです。また、働いている社員も流動性の高い世界で生きてきた人が多いです。そこで分かったメリット。

人脈が形成されている

今の会社は伸び盛りなので常に人手不足ですが、人材紹介会社経由ではなく個々人の繋がりによる入社が圧倒的に多いです。流動性の高い世界で生きてきた人たちって様々な企業に友人知人がいるわけです。人が退職しても人が死ぬわけではありません。ニートや専業主婦にならない限り新たな職場で働き始めます。時が経てば経つほど同じ職場で知り合ってもいつの間にか業界全体に広がっていくわけです。離職率が低い会社にいると社内人脈しか形成できないのとは対照的です。離職率が低い会社にいると退職した瞬間に社内人脈の価値がゼロになりますからね。

失業リスクが下がる

業界全体に友人知人が散らばっているので、失業リスクが下がります。人脈が形成されているので、Facebookに「退職しました。求職中です」と書くだけで次の仕事が見つかることもあります(友人がそんな感じで次の仕事見つけてましたね)。ITエンジニアは業界を超えて人手不足なので尚更です。現在社内でも、

「なんかあの人そろそろ今の仕事飽きたなって言ってたよ」
「良いタイミングやね!声かけてみて!」

なんて会話も聞こえてきますねー。

 

人材流動性が最適解というわけでもない

というわけで、離職率が高いことが必ずしもブラック企業であるとは言えない、場合によっては良い環境であることは分かっていただけたかと思います。離職率よりも離職の理由のほうが大事だということですね。ただし、就職四季報にはそこまで書いていませんし、公開もされていないので判断大変ですが。。。

また、人材流動性が高いことが必ずしも全ての労働者にとって望まれるものでもありません。企業を超えて人脈が広がることは良いことですが、それは自分の能力を知っている人が業界全体に散らばることを意味しています。能力がある人は益々引っ張りだこになる一方で、声がかからない人は再就職先を見つけることが現状より困難になる可能性もあります。単純に能力が足りないことを知っている人が色んな会社に散らばるというケースもあれば、人脈だけで採用する企業が増えると人材紹介会社やエージェントを通じての転職が困難になるケースもあります。特に後者の場合は経験の少ない若者の就職難につながる可能性もあります。人材の流動性は経済格差を拡大する可能性があることにも留意が必要です。

 

おしまい。