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人工知能(AI)やロボットが人類を滅ぼす可能性は低い。むしろ人類の繁栄に役立つという話

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最近人工知能についての話題が急に増えてきました。突然クルマの自動運転が実用化目前となった昨今でもありますし、突然人工知能が実用化目前になっても不思議ではありません。そもそも、今はiPhoneに話しかければ普通に答えが返ってくる時代にはなっているわけですし。さて、そんな人工知能、著名人が人工知能脅威論を語るという機会が最近増えています。

hasigo.co.jp

さてさて、本当に人工知能は人類を滅ぼす存在になってしまうのでしょうか?

人工知能(AI)やロボットは仕事の多くを奪う

労働を奪うのはネガティブな話なのか?

よく言われるのは、人の労働が人工知能やロボットにとって代わり、失業者が大量に発生するというものです。先に挙げたクルマの自動運転もタクシー運転手を失業に追い込む可能性があります。家庭には自動掃除ロボットのルンバが普及しましたし、コンビニ・スーパーのレジ打ちなんかは近い将来ロボットにとって代わると言われています。

しかし、仕事が人工知能やロボットに置き換わるのは本当に悪いことなのでしょうか?確かに一時的には失業者を生むかもしれません。しかし極端な話、全ての仕事を人工知能やロボットが担えば人々は仕事から解放されます。それぞれが自分の好きな時間に好きなものを食べ、好きなことをして暮らしていくことができます。

また、人工知能やロボットは高度な、付加価値の高い仕事はできません。つまり、人工知能やロボットは生産性の低い、スキルの身につかない仕事を担当するのです。これは人間にとって有益です。人々を時間をお金に変える生活から解放してくれるのです。時間とともに人工知能やロボットができる仕事は高度化していきますが、それに合わせて人間も高度化していけば世の中はどんどん良くなるはずです。

実際に製造業では上記のような環境が生まれています。工場の自動化により、当初は職人の仕事を奪うという否定的な意見もありましたが、実際は自動化が職人が技術を磨く時間を生み出しているのです。生産の都合上、従来は職人にもルーチンの製造に時間を取られることもありましたが、自動化によりルーチンはロボット、極めて高度な加工や溶接は職人という分業ができたのです。これは職人にとっても、経営者にとっても嬉しいことです。

人工知能(AI)やロボットが人を滅ぼす理由

実はメリットがあまりない

人工知能は人間が生み出したものです。その人間を滅ぼすメリットが人工知能にはあるのでしょうか?僕が愛する攻殻機動隊では、ロボットたちが人類を滅ぼすことについて議論する描写があります。人類を滅ぼしてしまうと、自分たちのメンテナンスを自分たちで行う必要があったり、新規の開発も自力で行う必要に迫られます。何もしなくても人類はメンテナンスも新規開発もやってくれるのに、なぜ滅ぼす必要があるのでしょう?この質問をあるロボットがしたところ、他のロボットは反論できなくなりました。

攻殻機動隊 (1)    KCデラックス

攻殻機動隊 (1) KCデラックス

 

 映画マトリックスでは人工知能と人類が戦争した結果、人類が滅亡寸前まで追い込まれました。しかし、これも最初は人工知能が軍事システムを使って暴走したことがスタートです。攻殻機動隊で議論が交わされた「そもそも人工知能が軍事システムを使って反乱する動機って何なの?」に対して解答は得られません。

人工知能(AI)やロボットは人の欠点を補うように設計されている

究極はこれです。人工知能は人類の悪いところが徹底的に排除された存在です。人類の悪いところは、妬み・憎しみ・欲望などです。人工知能は基本的にこのような感情は持ちません。そのような究極の理想系である人工知能は「戦争を起こす」なんという愚かな行動には走りません。実際に攻殻機動隊でも「人類に対して反乱を起こそうとする中途半端なAIは一定の割合で生まれてくるかもしれないが」といった描写があります。

もちろん「人が人を作る」という欲求から妬み・憎しみ・欲望を実装した人工知能が出てくることもあるでしょう。しかし、これらは人類の欠点であり、これを人工知能に実装すると性能は劣化することになります。その結果、人間の脅威となる可能性は逆に下がってしまうのではないでしょうか。

 

次々と発表されてくる人工知能やロボット。その性能の高さに恐怖心を抱く人も多いかもしれませんが、そのときは攻殻機動隊を読んでみてください笑。