鬼怒川の堤防決壊はメガソーラー業者のせいだ、太陽光推進した管元総理のせいだ、スーパー堤防を仕分けした蓮舫議員のせいだ、民主党のせいだ!など様々な批判と、その批判に対する批判ともうネットは大変なことになってます。
関東東北水害当時の報道や反応
ここではそういった感情論は置いといて、堤防決壊時に避難していない住民がなぜこれほどまでいたのかを調べてみました。
なんと避難指示が出ていなかった
調べてみたらとんでもない記事がでてきました。鬼怒川の堤防が決壊したのは8地区からなる三坂町というところです。この8地区のうち、なんと6地区は避難指示どころか避難勧告も出てなかったそうです。ナンテコッタイ。念のため、常総市のホームページを調べてみました。いずれ消えてしまうと思うので、キャプチャ画像撮っておきました。
避難指示が発令されました(午後2時55分更新)/常総市ホームページ
午前10時30分に一部の三坂地区に避難指示が出てますね。でも他の地区は見当たらないです。で、どうも他の三坂地区の避難指示は上図の午後2時55分に含まれるのだそうです。ちなみに鬼怒川の堤防が決壊したのは午後0時50分。全然だめじゃん。
なんで避難指示が出なかったのか?
堤防が決壊する7時間も前に、三坂町よりも上流の地区で鬼怒川が氾濫し始めていたそうです。常総市はそちらの対応に気をとられていて、下流の三坂町地区への避難勧告および避難指示が遅れたそうです(というかやってない)。NHKの報道では2時間半前に避難指示がされたと説明がありますが、それは三坂町の一部の地区だけだったということですね。
堤防って立派にすればするほど災害が減るんですが、いざ決壊したときの破壊力は倍々になっていくんですよね。なので、今回決壊したからといって「もっと立派なものを!」は良くないです。東日本大震災のときも堤防が立派過ぎたがために避難する人が少なく、結果的に昔の震災と同じ被害を出してしまったという地区もあります。なので、いかに避難してもらうか、いかに適切なタイミングで避難勧告・指示を出せるかというのが最も大事なんだと思いますよ。