安倍政権が日本への国際観光旅行客を年間2000万人とする目標を掲げて丸3年。安倍政権の政策でも最も成果が出ている1つとなっており、その目標は前倒しで達成できそうです。これは素晴らしいことなのです。一方で、爆買いや街で溢れる海外旅行客を見て空前の日本ブームが来ていると思い込んでしまいます。いやいや、それは言い過ぎですよ、現実を見ましょう。
どれだけ訪日外国人は増えているのか?
訪日観光海外客が激増していることは確かです。
経年データ – 訪日外国人数 - 観光統計 | JTB総合研究所
すごいですねこれ。爆買いという言葉が去年から言われてますが、爆増ですよ。これは安倍政権最大の成果と僕は思っています。この経済効果はかなり大きいですよ。
やっぱり世界で日本ブームが起きているんじゃないの?
それは違うと思います。さっきのグラフを国籍別に分けてみます。そして、ここ数年の激増部分だけ見てみましょう。
大きく増えているのは中国(中国・香港・台湾)だけです。
もちろん欧米からの観光客も増えているのですが、中国の増加率と比べると弱い。このデータを見ると、世界で日本ブームが来ているのではなく、中国や台湾で日本ブームが起きただけです。
適切な数字はいくつなのか?
日本は独立国として歴史が世界的にも長く、その痕跡も多く残っています。つまり観光資源というソフトパワーは非常に高いといえます。僕は同じ島国であるイギリスの数字が参考になると思っています。そのイギリスの海外観光客は年間3200万人とのこと。
世界各国、地域への外国人訪問者数ランキング|マーケティング・データ|日本政府観光局(JNTO)
というわけで、安倍政権目標の2000万人は通過点でしょう。3000万人を突破してようやくポテンシャル並みだと思います。世界で日本ブームが起きていると呼ぶには4000万人が見えてきてからでしょう。つまり今の2倍です。
既に都内ではホテル不足が深刻化しています。しかし、本当に日本が観光立国を目指すのであれば2000万人は単なる通過点に過ぎません。今の過去最高という数字に決して騙されず、真の観光立国になって経済が活性化するといいですね!