コクサイ先生 (@kokusai_sensei) | Twitter
日銀がマイナス金利を導入しました。日銀の話は視聴率も取れないでしょうから、普通に生活しているだけでは情報があまり入ってきません。しかし、自分で調べてみると中々不安にさせてくれる情報がたくさん出てきます。今回は前回の記事の続きです。
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異次元緩和で日銀は日本国債を買いまくっている
金融緩和とは市場に出回る現金を増やす政策のことです。それでなぜ日銀が国債を買うのかというと、国債を保有している人に現金を渡すためです。国債を保有している人は、国債を使って買い物できませんが、日銀が高値で買ってくれるなら国債を売って現金に換えるかもしれません。そうすると、さっきまで国債を保有していたひとは現金を保有することになり、買い物できるようになります。
安倍政権発足後の異次元緩和では日銀は毎年大量の国債購入を実施しています。日本の国債発行額は現在900兆円ほどですが、現在はその3分の1である300兆円を日銀が保有しています。異次元緩和前は日銀の保有率は1ケタでした。それがたった数年で3割です。このままいくとオリンピックでは日銀の保有率は50%を突破する見込みです。
日銀の保有割合が高まるとどうなるのか
通常市場で取引される金融商品は買い手と売り手が拮抗して値段が安定します。この動きは流通額が大きければ大きいほど安定します。例えば、ベンチャー企業は流通額が小さいので株価が大きく上下します。一方でトヨタ自動車のような大企業の株価は安定します。流通額が大きいと、誰かが買い占めたり大量に売るということができなくなるからです。では日本国債はどうでしょう。日銀は市場に現金を流通することを目的に国債を買っています。つまり、日本国債を売ることはありません。そうなると事実上市場に流通する日本国債の総額は減少します。日銀の保有割合が5割を突破すると、単純に日本国債の流通額が半分になります。以前より値動きが荒くなる可能性があるのです。
値動きが荒くなるとどうなるのか
値動きが荒くなるということは、暴落する可能性も高くなるということです。現在日本の財政は非常に厳しい状況に追い込まれています。日銀の異次元緩和のおかげで国債の利子を税収で支払う額が抑えられていますが、暴落すると利子の支払いが増大する危険性があります。異次元緩和で一時的に財政が安定しても、抜本的対策をしなければ異次元緩和で財政破綻を引き起こす危険性もあるのです。
日本国債が紙くずになるとどうなるか
日本が財政破綻すると、国債を大量保有している民間銀行が次々に倒産します。すると、私たちの預金が下せなくなる可能性があります。法律で1千万円は保証されていますが、財政破綻という国家的パニックの状況では短中期的には預金が凍結される恐れがあります。実際に最近でもギリシャでは預金口座の凍結が実施されています。
さらに日本円も暴落する可能性があります。すると輸入品の値段が何倍にも跳ね上がり、食料自給率の低い日本は一気に食料不足へと転落する危険性があります。預金口座が凍結されて現金がないにも関わらず、お店の食料品がとんでもない価格になるのです。しかも天災時のような短期的ではなく中長期的に続く可能性があります。
日本国債は世界経済史上最大のバブルである
誰かが言ってました。日本国債は世界経済史上最も巨大なバブルであると。これだけ流通額が拡大し、政府の財政が悪化してもなお、世界最高水準の信頼と価格を維持しています。しかしこれはバブルだという人がいます。1990年代前半に弾けたバブルは実は完全に弾けておらず、日本国債というバブルを拡大し続けていると。
考えるだけで恐ろしい話ですが、実際に富裕層は一定額の外貨預金や海外資産を保有しているそうです。これも日本経済や財政へのリスクヘッジとのこと。僕ももっとお金があればそんなこともできるんですがねー。