産業革命やIT革命に次ぐ技術革新が起きようとしています。それは自動化。20世紀後半から様々なものやサービスが自動化されてきましたが、今その速度が飛躍的に伸び、社会を大きく変えようとしています。中には20年後には35%もの仕事が自動化により消滅するという話もありますね。
イマのモノづくり
日本人は手作りに付加価値を感じる文化を持っていますが、今はモノはどうやって機械やロボットだけで作るかが焦点となっています。20世紀までは、どうやって工場を自動化していくかという視点でしたが、今や設計時に「これだとロボットで組み立てられないからダメ」なんて話になる時代となっています。下請けの中小企業も、発注先の大手企業に「この図面をこうすれば単価が安くなります」「この工程をこう変えるとロボットが使えるようになるので、品質が向上します」なんて提案する時代なのです。
このような機械のことを工作機械と呼びます。また、この工作機械にロボットを足し合わせると、製造ラインを自動化することができます。この工作機械とロボットは日本とドイツが世界シェアを二分しています。そして、自動車メーカーや電機メーカーは工作機械やロボットを大量に購入し、世界中に自動化ラインを量産しています。工作機械やロボットメーカーが製品開発を進めれば進めるほど世界の工場から労働者が消えていくわけです。
あの電気自動車メーカーのテスラもラインの自動化がここまで進んでいます。これでも300名の雇用を生んでいるそうですが、経営者はこの300名を今後どうやって自動化するかということしか考えていないでしょう。
クルマの自動運転はすぐそこまで来ている
すでにアメリカでは公道を無人の自動車が走っています。Googleが本気を出して研究を開始したことで、専用のセンサーが急速に進化を遂げたのです。動画の中盤をみてください。センサーにより周辺の自動車や障害物、人まで感知しています。Googleはこの自動運転システムや技術を売ろうとしているのではなく、これを使って新しいビジネスを始めようとしています。この動きに危機感を持った日独の自動車メーカーも研究開発を開始することで価格も下がり、もはや現実は時間の問題です。それも今後5年で販売されると言われています。
自動運転の社会的インパクトは計り知れない
今世界中でUberが拡大していますが、将来的にはこれが全部自動運転車になるだろうと言われています。自動で公道を走り続けている自動運転車が、アプリで呼び出しを受けて現場に向かうというものです。アプリで呼び出した時点で目的地もわかるので、配車も効率化を図ることが可能と言われています。
更にはAmazonなどのネットショップの配送も劇的に変わるでしょう。既にAmazonはAmazon nowというサービスを行っており、Uberのように注文した製品が現在どこを移動中かリアルタイムで分かるようになっています。この配送も間違いなく自動化されるでしょう。
工場や配送が自動化されるインパクト
日本国内の労働力人口は現在6376万人と言われています。この中で製造業と運輸郵便業に関わっている人は20%を超えています。このことからも、近いうちに多くの仕事がロボットや機械に代わるというのは分かります。実際にはその他の業種もロボットや機械に置き換わるはずなので、20年後に35%の仕事が消えてなくなるというのはテキトーな数字ではないことは確かですね。
また、自動運転が普及したら駅前に住む必要もなくなるので、鉄道会社や不動産も大きな影響を受けるでしょう。個人的にはさっさと不動産の家賃が安くなって欲しいなー!
おしまい。