先日、クラウドワークスの月収20万超えワーカーが111人しかいないことが話題になりました。もはや過ぎた話題となっていたのですが、なぜか今さらYAHOOニュースに。良い機会だったので、先月発表された第一四半期決算報告書を見直してみましたよ。
月収20万超えワーカーはたったの0.014%
クラウドワークスに登録しているクラウドワーカー数が80万人を突破したそうです。すごいですね。静岡県の浜松市くらいの人数ですね。
しかし、月収20万超えのワーカーはたったの111人しかいないそうです。すくなっ!最初、僕はこれ単位は百人とかの間違いとしか思えませんでした。でも1か月経っても修正されていないので、本当に111人しかいないんですね。衝撃的事実。
0.014%という数字に日本中が騒めく
クラウドワークスは登録数80万人で二十万円以上稼ぐのは111人。ということは0.0138%。ネットでみつける在宅の仕事で生きていくのは甘い考えだよ。と社会の厳しさを教えてくれるデータ。。 pic.twitter.com/KWpHwBVcKy
— Kabu Berry (yama) (@nagoya_kabuoff) 2016, 2月 21
このツイートは当時とても話題になりました。僕も驚いてリツイートしました。一気にネガティブ情報が拡散し、多くのブログでも取り上げられました。そして、ネガティブ情報が流通すると、それに反論する記事が現れてきました。お約束の流れですな。
ネットで月100万円稼いでる人が10人、100人生まれるよりも、月5万円を1000人、10000人稼いでることの方がはるかに社会的に価値があるし、それがインターネットの本質です。
西野さんが言及してるように、本来収益が0円な人がクラウドワークスのおかげで月5万円程度の収益を得る機会ができたわけですよ。それって単純にスゴイことですよね。
まさに正論。正しい。でもこれは論点がズレてる。
じゃあ聞きますけど、
なぜこれを決算資料に載せたし
クラウドワークスで月収20万超えが111人しかいない問題について、そもそもクラウドワークスは副業支援だから20万超えよりも5万とか10万を大量に生み出すことに価値があるという反論が大きく支持されてる。でもこれ間違ってる。だったら月収20万超えの人数をIR資料に載せるなよ!!!
— Keita (@HazakuraKeita) 2016, 2月 29
ネガティブ記事を書いてる人や、それを支持する人を批判する人が後半に多く現われたようですが、むしろそれはクラウドワークスに向けて言うべき。ネガティブ支持者が上げ足取りで「月収20万超えが111人」という数字を一人歩きさせているならともかく、この数字を公開したのはクラウドワークス自身ですから。しかも自信満々に。「働き方革命は着実に前進」とまで明記されてます。むしろクラウドワークスが大丈夫なのか?と思ってしまいました。
ネットで月100万円稼いでる人が10人、100人生まれるよりも、月5万円を1000人、10000人稼いでることの方がはるかに社会的に価値があるし、それがインターネットの本質です。
これが分かってないのは、クラウドワークス自身でしょう??
中身がない決算報告書
そう思って決算報告書を読んでいると、他にも変なところがいくつかあるぞ。。。
なんじゃこりゃあ。
何が言いたいのか分からない。EC市場のオンライン化率が5.6%になったから、労働もオンライン化率が5%超になるってどういう理屈?こういうのって経産省とかコンサルティングファームが公開している市場予測とかの数値を使うもんじゃないの?お花畑にしか見えない。
短期目標なのにケツが決まってない。
嘘でしょ。長期目標ならまだしも、短期目標なのに期日が明記されていない。何年度までに達成見込みなのか、あるいは目標なのかちゃんと書くべき。これ決算報告書だぞ。お花畑にしか見えない。
イメージ!?
イメージって何ですか。契約額が100億円ならいくらの黒字になるのか計算できないんでしょうか?固定費が増えるから計算できないってこと?でも固定費が今後どのような推移で増加するかは予想できますよね。それとも行き当たりばったりでエンジニアの採用人数決めたり機器購入したりしているのでしょうか?
創業数年の会社で20年後を語られても…というのが正直なところ。大きな数字を掲示してベンチャー企業の勢いや将来性の見栄えを良くしようとしてるようにしか…。お花畑にしか見えない。
僕はただ悪口が言いたいだけではありません
最後に言っておきますが、僕はクラウドワークスの悪口を言いたいだけではありません。僕はクラウドワークスの株主として客観的に数値で決算報告しろと言っているだけです。"働く"を通して人々に笑顔をって言ってますけど、今んところ"上場"を通して株主に顔面蒼白しかやってないですからね。
頼みますよ、ほんとに。
おしまい。