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若者にとって年功序列は機会損失でしかない件について

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一時期成果主義がもてはやされ、多くの企業では年功序列が崩壊したとも聞きます。しかし大企業で年功序列は根強く残っています。ただ、大企業の年功序列は経年劣化でかなり悪性化しているのではないかと思うんですよねえ。。。

 

僕の会社の年功序列

僕の会社は2000年代前半に成果主義を導入したそうです。しかしそれでも僕はかなり保守的に感じました。人事評価で多少の昇給額が上下しますが、上位20から30%の人事評価でもプラス3000円加算される程度です。業績に多大な功績を挙げてようやくプラス9000円です。誤差の範囲内ですよね。
昇進となると更に保守的です。役職とは別に等級というものがあります。役職を得るには一定以上の等級が条件となっているため、昇進するためには等級をあげなければなりません。この等級は基本給が一定額以上になれば良いので、人事評価が高いと昇給額が大きいので、早く等級があがることになります。が、等級にはもう1つ条件があるのです。それが勤続年数です。一定年数の勤続年数がないと等級が上がりません。つまり昇進できない。これはどう考えても年功序列です。
 

勤続年数という謎の評価項目

昇進条件に勤続年数があるということは、勤続年数が評価項目の1つであることを示しています。しかも重要な項目として。しかし皆さんご存知の通り、「何年間勤務してきたか」ということと「仕事ができるかどうか」は関係ありません。ましてや管理職や経営者などに必要なマネジメント能力なんて平社員じゃ大した経験は得られないでしょう。世の中には20代で一部上場企業の役員や社長をやっている人もいるわけです、なのに大企業では勤続年数で評価される。若いから無理?うーん、新卒採用市場で優秀な学生を青田買いしてたんじゃないんですかねー?
 

年功序列は機会損失を生む

会社にとって大事な人材は恐らく成長も早いのではないでしょうか。そんな人こそ昇進させていかなければならない。今の地位や権限では習得できることが残っていない状況でも、勤続年数を満たさないと次のフィールドに進めません。すると、彼らは次のフィールドを社外に求めてしまいます。そのまま今のフィールドに留まっても新たな経験や技術を身につけることができず、機会損失が発生してしまうからです。別に給与が不当に安すぎるわけでも、休みがないわけでもないです。でも同じ時間を別のフィールドで過ごした場合、多くの経験や技術を身につけれらるとしたら機会損失です。
 

なぜ年功序列が機能不全に陥ったのか

これは単純に人口構成が変わったからです。昔は年配の人のほうが少なかったので、年功序列にしておかないと管理職を確保することができなかった。しかし、今はどうでしょう。年配の人のほうが多いのです。管理職は絶対的に不足しています。また、大企業は成長が鈍化しているので、新たな部署が作られることもありません。こうなってくると管理職ポストも減り続ける一方です。この供給不足の中、若手にポストを割り振ることなんで不可能というのが大企業側の本音でしょう。それでも残った忠誠心の高い社員に将来管理職になってもらえば良いと。その結果が今です。
 
というわけで、年功序列は若者にとって利益ある制度とは言えないと思います。機会損失が生じる上に、勤続年数を稼いでも昇進できる保障が全くないからです。その結果、企業には昇進に興味がない人材だけ残る結果となる始末。なんなんですかね、この制度。結局今の年配の方々の既得権益を守る意味しかないのではないでしょうか。。。

 

おしまい。