人工知能やロボットにより、今後10年で多くの仕事が世界から消えると言われています。これはイコール大量の失業者を生むと言われています。確かに短期的には失業者が増えるかもしれませんが、上手くいけば世界はより良くなっていくと思うんですよね。
今にも消えそうな職業
何と言っても直近のインパクトはクルマの自動運転でしょう。タクシー運転手やバス運転手、トラック運転手なんかはダイレクトに失業の危機に陥ります。日本だけでも数十万人の雇用が消えて無くなるわけです。また、バスや鉄道などは利用者が大幅に減少するかもしれません、間接的に失業の危機に陥る人を含めると、消える雇用は数百万人に及ぶかもしれません。
しかしゼロにはならない
しかしゼロにはならないと思います。なぜならば、自動化や無人化が進むと人力に付加価値が出てくるからです。例えば、今人間が運転するタクシーには何の付加価値もありません。このため、
- マニュアルを徹底してサービス向上
- 車種を高級車にする
- モバイルで配車する
- 貸切プランを用意する
などして差別化を図っています。ところが、タクシーが自動化されるとどうなるか?数は減っても人が運転するタクシーに希少価値が生じます。
- 運転席から降りて後部座席のドアを開けてくれる
- 玄関を出たら姿勢正しくクルマの前で待っていた
- 会話が面白い
- 人間独特の運転のクセ
などなど。わざわざ人が行うということに付加価値が出てきちゃうんですねー。
例えばガソリンスタンドを思い出してください。昔はガソリンスタンドで店員がガソリンを入れ、窓を拭くのが当たり前でした。しかし、セルフ方式のガソリンスタンドが増えることで、彼らの多くは失業してしまいました。では今どうなったか?ゼロになるどころか、
- 店員が給油してくれる
- 車から降りなくて良い
- 冬は寒くない
- 窓も拭いてくれる
と、昔は当たり前だったサービスが今や付加価値になってます。だからゼロにはならないんですね。
最終的には人をも救う?
昔、人々の主な交通手段は馬車でした。そんな中、自動車の開発と普及により、馬車の需要は縮小していったそうです。そんな時、人々はこう言ったそうです。
自動車が馬車を絶滅させてしまう。用無しになった馬は処分されて悲惨な運命だなあ。
しかし現実はそうなりませんでした。今や馬車は自動車よりも付加価値の高い存在となっています。2km移動するのに都内でもタクシーは1000円未満ですが、馬は牧場で200mくらい乗ると1500円とか取られます。馬車が主流だった時代は、酷使され過労死する馬もいたそうです。商売道具なので、病気になっても切り捨てられたかも。
でもこれって、今の日本のサラリーマンと同じやん。
人工知能やロボットも最初は人から仕事を奪いますが、結果的に人間を豊かにしてくれるんじゃないかなーと。もちろんそうならないリスクもあるかもしれませんが、まあそう保守的にならずに良い結末にできるよう努力していきたい。
おしまい。