【NHKリオ】ノーカットで400mリレー決勝! アジアの短距離史上 最速の走りを目撃せよ - YouTube
400mリレーで日本チームが銀メダルを獲得。敵失があったわけでもなく、実力で堂々の2位という成績にはとても痺れました。リレーはメダルが狙えるのではないか?とは言われていましたが、これって日本の歴史的にも前例のない快挙のようです。
88年ぶりの銀メダルで、男子としては初の銀メダル
オリンピックの日本のトラック種目のメダルは過去に2例しかないそうです。
- 1928年 銀メダル 女子800メートル
- 2008年 銅メダル 男子400メートルリレー
このため、トラック種目の銀メダルは88年ぶり、男子としては初という歴史的快挙だそうです。北京での銅メダルも歴史的快挙だと盛り上がりましたが、当時はアメリカが失格により予選落ちしており、それでメダルの可能性が高まった!と注目を浴びました。今回はオリンピック前からメダルが期待されており、北京よりも選手の層が厚くなったことが伺えます。そして結果としてアメリカに勝っての2位でした。北京オリンピックの日本チームのタイムは、今回だと5位のタイムです。その後、アメリカはバトンミスで失格になりましたが、それより上位だった日本には関係ないことは言うまでもありません。
日本のリレーが早い理由
日本人はその身体的な特徴から、スタートが得意で後半の伸びが悪いという特徴があります。100m走では後半で一気に差をつけられるのがそのためです。しかし、リレーではバトンを渡すために各国のチームは後半無意識にブレーキをかけます。そこを日本チームは速度を殺さずバトンを渡すことでトータルの時間を短縮しているわけですね。後半で他の選手がブレーキをかけるので、スタートが早い山県選手の長所は先頭ランナーとして100m走より長所が光ります。バトンを渡すごとに日本の位置はググっと伸びているのが映像からも分かります。
最終バトンを受け取った瞬間は1位のジャマイカチームのアンカー、ボルト選手とケンブリッジ選手が並びました。海外の中継ではJapan is Right There!!!(日本が右にやってきたぞ!!!)って叫んでました笑。まさかここで日本が並んでくるなんて、誰も思ってなかったでしょうね笑。
今回が歴史的に日本最強チームだった理由
ようするに、近年日本がリレーで好成績を上げていたのはスタートダッシュとバトンで速度を殺さないの2点だったわけです。が、今回はもう1つ加わりました。ケンブリッジ選手の後半に伸びてくる走りです。アンカーはバトンを渡さないため、ゴールまで最高速度で突っ込んできます。無意識なブレーキはありません。今まではここで一気に追いつかれてしまいました。次の画像を見てください。
左がさきほどのバトンを渡した直後。右がゴール直前です。今までの日本チームだと後半に一気に追いつかれ、抜かれてしまっていました。アンカーにバトンが渡った時点で日本は2位ですが、3位の米国と差はほとんどありません。普通だと抜かれます。が、ケンブリッジ選手の日本人離れした後半の伸びにより逃げ切りました。時間にして1~2秒の間なのですが、あそこの踏ん張りどころには痺れましたね。チーム全員の個々の能力が高かったのも大きな要因ですが、山県選手のスタートとケンブリッジ選手の後半の伸びの効果は大きかったのではないでしょうか。
トラック種目で日本が勝てない理由
トラック種目、とりわけ短距離走というのは瞬発力がモノをいう競技です。この瞬発力というのは持久力と全く違う筋肉を必要とします。生物学的にこの瞬発力の筋肉は東洋人は白人や黒人に劣っていることが分かっています。これは鍛えても同じ筋力量にはならないのです。つまり、日本人は生物学的にトラック種目、とりわけ短距離では圧倒的に不利な遺伝子なんです。そこで勝ち取った銀メダルは本当にすごい。同じ理由で、水泳に黒人の有力選手というのは少なくなっています(今年は黒人の有力選手が出てきて話題になりましたね)。
そういう意味では、4位に入ってきた中国もすごいです。東洋人が短距離トラック種目で黒人や白人に混ざって試合になっているというのは痺れます。本当に人間の遺伝子って進化してるんじゃないかなーって感じさせられます。
- 1位 37.27秒 ジャマイカ
- 2位 37.60秒 日本
- 3位 37.64秒 カナダ
- 4位 37.90秒 中国
- 5位 37.98秒 イギリス
- 6位 38.41秒 ブラジル
- 失格 トリニダード・トバゴ
- 失格 アメリカ
リオオリンピックが始まる前は正直冷めていたのですが、いざ日本がメダルラッシュに湧くと見てしまいますし、感動しますね。ミーハーで申し訳ありませんが、感動をありがとう!笑
おしまい。