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堀江貴文イノベーション大学校(HIU)を退会しました

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こんにちはKeitaです。先月をもって堀江貴文イノベーション大学校(HIU)を退会しました。2014年の夏に加入してから早2年と8ヶ月。この期間の会費は総額で32万円にも及びます。今回はこれだけ続けてきたのに辞めた理由ときっかけについて主に書き残していきます。

HIUでのこれまでの経緯

HIUに加入した理由

3年前の夏。福岡から神奈川に就職して引っ越して2年と3ヶ月の頃でした。仕事も徐々に慣れ始めたものの、付き合いは会社の同期と上京した大学の同期のみ。首都圏という人材が集まってくるにも関わらず、大学院時代の学会のように刺激的な出会いは皆無となっており、漠然とした不安と欲求不満に襲われていました。このまま歳だけとって、普通のおじさんになると思うと耐えられない。そんな中、ツイッターで目に入ったのが堀江貴文オンラインサロン(現HIU)でした。

HIU開設初期の勢いに乗る

加入してからは今までの世界では決して出会うことのできなかった起業家や経営者、ベンチャー勤務や投資家など、今までの生活は大きく変わっていきました。なんというか、一気に目の前に広がる世界が変わり、日常にワクワクが取り戻せたことを今も覚えています。しかし、月日が経つごとに無数あったプロジェクトは淘汰され、だんだんと閑散とした雰囲気に。この間も僕は色んなイベントを企画したりしていたので、HIUの中ではちょっとした有名人になれました。定例会に参加していると色んな人からお声がけいただき、東京での知人が爆発的に増えました。人脈形成というと大げさですが、社外交流の場としてHIUは僕にとって欠かせない場となっていきました。

HIUの低迷と新たなフェーズへの移行

そんなHIUもここ1年で再び変化してきています。会員が600名前後で推移していたのが、今や1300人ほどまでに増え、人の入れ替わりも激しくなり、もはやちょっとした有名人だった僕は、あっという間に知らない人に。ビジネスプロジェクトが多かったのが、遊びやエンタメプロジェクトが多数を占めるなど、開設当時とは全く違う雰囲気となってきました。

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HIUで人生が大きく変わったこと

HIUでベンチャーの敷居が下がって転職決意できた

神奈川に来てからは某業界では大手の機械メーカーで働いていました。過去の景気後退期にはリストラもあったそうですが、基本的には終身雇用の会社で、とても保守的な組織でした。もともと起業とかベンチャーに興味があったのに、今思えば何で安定企業に入ったのか謎ですが、それでも学生のときは大手で経験と勉強を積めば選択肢が増えてくると思っていたのです。しかし、実際には年齢を重ねる一方で選択肢は狭まる一方。年々と危機感だけが成長していくのでした。

そんな中、HIUで今まで出会ったことのなかった人種の方々と触れ合ううちに、ベンチャー企業やフリーランスという生き方に対する不安や恐怖が薄らいでいきました。確かに大企業ではなかなか直面しない危機に陥ったりするものですが、みんな何とかなっていたし、何とかすることが長期的には安定へと繋がるのだなと確信が持てるようになっていきました。そして、2015年12月にWantedlyで当時まだ正社員を雇い始めたばかりのスタートアップにお声がけいただき、躊躇なく飛び込む決意をすることができました。この決断ができたのはHIUに入って様々な人と出会ったからに他ありません。

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HIUを退会しようと思った理由

HIUに求めていたことが転職して会社で満たされるようになった

転職したことで従業員数が8000人から15人に変わり、全く別世界に来たようでした。自由で開放的で裁量権もある。学生時代の研究室の雰囲気を思い起こします。前の会社では半年から1年の開発計画だったものが、入社して2週間後にリリースが迫っていたりしたことも。次から次と案件が持ち込まれ、スタートアップと言えど規模は数百万、数千万、そして数億円と急激に成長していきます。転職から1年経過した今もなお、2週間先が読めず突っ走るしかない状況です。

さて、こうなるとHIUの活動はどうなってくるでしょうか。HIUでは技量も器量も良くわからない人とタッグを組んで予算も自費を使って始めるプロジェクトが多い中、次々と計画倒れ、自然消滅を繰り返していました。そして次第にビジネスプロジェクトは消えていき、いつの間にかエンタメプロジェクトが多数を占めるように。それはそれで良いのですが、庶民の僕からするとお金のかかる遊びばかりとなってしまい、ROM会員と成り果てていきました。

転職してHIUの存在が薄くなった

さらに、今の会社で出会った人たちがHIUにいる人たちよりも更にすごい人たちだったのもHIUを疎遠にさせていきます。HIUの人たちがレベルが低いわけではありません。しかし、上には上がいますし、その人たちは下のコミュニティには顔を出しません。HIUに入っている時間などありません。そして、今の会社の人たちより更に上の人たちがいることを想像すると、居ても立っても居られません。学生のときに学会で様々な人と出会った刺激と同じものがあります。こうして、入会当時あれだけ刺激を与えてくれたHIUは、もはや新規メッセージ通知も読まずに「既読にする」ボタンを押すだけの存在になっていったのでした。

必ずしも全員のリテラシーが高いわけではない

もはやホリエモンへの寄付金と成り果てていたHIUの会費ですが、それも先月いっぱいで終わらせることにしました。きっかけは会社が大きくなってきていることと関係してきます。今後も会社が大きくなっていくと、どうしてもそれ目当ての人が現れてきてしまう。変な目当ての人と接触リスクを減らすには、不特定多数が集まるような場所にいるのは危険なのです。そういった注意を会社から受けて、HIUにいるのはメリットよりデメリットが大きくなってきたなと思い退会することにしました。運営も入会時にフィルタリングをかけてはいるのですが、極々たまーに変な人が紛れ込むこともあったので、そういう人との接触リスクを断つことにしました。HIUがそういう危険な場所という意味ではなく、一般的に不特定多数が集まる場と距離を置いただけです。少々寂しさもありますが、これはこれで良い機会だったのかもしれません。また新しい刺激的なコミュニティと出会える日を心待ちにしていきたいと思います。