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東芝メディカルをキヤノンが買収!その世界シェアや売上規模を調べてみた

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キヤノンが東芝メディカルを買収するそうです。その額は7000億円。なかなかの大型買収ですね。実は東芝メディカルが取り扱っている医療機器は世界的に伸びている市場で、参入したい企業は結構あると言います。実際キヤノンもすでに医療機器やってますしね。というわけで、今回は東芝メディカルのシェアや売り上げ規模などを調べてみました。

 

東芝メディカルの年間売上は2800億円

  • 売上高  2800億円
  • 営業利益 177億円
  • 社員数  4045名
  • 創業   1930年

http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/aboutus/epub/report_88.pdf

東芝メディカルシステムズ株式会社 新卒採用|リクナビ2016|学生のための就職情報サイト

なかなかの規模ですね。子会社と言っても東証一部上場企業レベルの規模と売り上げ、歴史を持っています。

 

国内シェアはナンバーワン

東芝メディカルはCTや超音波診断装置など国内でシェア1位です。日立メディコと比較されるのが多いのは、規模が同じくらいで主力製品が競合しているからでしょうか。また、日立と東芝がそもそも競合なので、医療機器分野でも比較されやすいのかもしれません。しかし、国内シェアナンバーワンの東芝メディカルでも世界シェアはトップを独走とは程遠いのが現状です。

 

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東芝メディカル(オレンジ)はCTの製造販売において世界三強に食い込んでいると言われています。しかし、医療機器の規模が世界第二位の日本市場で大きなシェアを確保している側面が大きく、海外での競争はゼネラルエレクトリックやシーメンスに大きく負けているとも言われています。とりわけCTやMRIは日本の普及率が高く、国内シェアが世界シェアに大きく影響するほど今まで日本で多く販売されてきたようです。このため、実際には数字以上に苦戦していると言われています。

 

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東芝メディカル(緑)は超音波診断装置の国内シェアが3~4割あるそうですが、世界シェアとなると1割まで下がります。その1割も国内で稼いでいる側面が大きいので、海外での競争力は高くないと言われています。

参考:http://www.mizuhobank.co.jp/corporate/bizinfo/industry/sangyou/pdf/mif_111.pdf

 

世界の競合はとても強い

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医療機器メーカーの世界ランキング:強力なJ&JやGE、シーメンスに日本勢は勝てるのか |ビジネス+IT

海外の医療機器メーカーの規模はケタが違います。ジョンソンエンドジョンソン(米国)は3兆円を超える売り上げ規模を持っています。医療機器だけでですよ?ひょえー。医療機器の世界市場は欧米企業の独占状態だそうです。日本企業はかなり劣勢です。

 

それでもキヤノンが買収した理由

海外での競争に苦戦している東芝メディカルですが、それでもキヤノンは7000億円という大金を使って買収しました。それだけ世界の医療機器市場が今後大きく伸びることが期待されているということです。また、東芝メディカル以上に世界で勝てている日本の医療機器メーカーがいないというのも事実です。医療機器に関しては日本は輸入超過となっています。貿易赤字なのです。ここは親会社をキヤノンに変えてもらって、一気に世界シェアを奪っていって欲しいですね。

 

東芝メディカルのまとめ

  • 企業規模は東証一部上場企業並み
  • ライバルは日立メディコ
  • CTや超音波診断装置で国内シェアトップレベル
  • 日本の医療機器市場は世界第二位と巨大なため、相対的に世界シェアも高くなる
  • 世界シェアの数字よりも実態は海外で苦戦している
  • キヤノンが7000億円で買収する予定

 

おしまい。